おすすめサイト
■医療政策学×医療経済学 – Health Policy X Health Economics
圧倒的な情報量。公衆衛生、社会疫学、医療経済、等々で気になるトピックがあったらとりあえずここを開くといい気がします。一本一本は短いので成書がつらい人にも便利なサイトです。
国の医療費上昇の一番の原因は「医療技術の進歩」 – 医療政策学×医療経済学
高齢化ならば医療費上昇、は不正確でほぼ間違い。反例:1960-2007年のアメリカ。
医療保険の自己負担割合のインパクトを評価したランダム化比較試験「ランド医療保険実験」 – 医療政策学×医療経済学
自己負担割合の高さは非貧困層では受診行動に影響しないが、貧困層では受診抑制と健康アウトカムの悪化につながる、ということをRCTで示す。
主に反緊縮派の経済学者の論文、エッセイ、ブログ記事を翻訳しているサイト。非営利で。リスペクト。
アメリカのトップ1%は成長の果実を(不当にも)独り占め — 経済学101
HG本9章に関連する話。
オールジャンルで基本的にはリベラルな社会評論を載せている。その分野で最前線な人のインタビューとかもある。いつも勉強させていただいてます。
「いのちの大切さ」を説くだけでは子どもは救えない / 精神科医・松本俊彦氏インタビュー | SYNODOS -シノドス-
本探しにはここ。仲野徹先生は大阪大学の病理学教授で、医学・生物学系のレビューをよく書いてます。書評の書き方の参考にもなるかと思います。
人生観が、そして人生が変わる 『死すべき定め 死にゆく人に何ができるか』 - HONZ
『健康格差』でも少し触れられていた老年医療の本。自分も読みましたが、すごい本でしたね。老人ホームに犬猫小鳥を放った医師の話が強烈。
ピューリッツァー賞受賞作『病の皇帝「がん」に挑む』 本邦サイエンスノンフィクションの興廃この一冊にあり - HONZ
医学的な話は無論、教科書にはあまり出てこない、タバコ産業と肺がん当事者遺族会の戦いも克明に書かれていました。タバコが肺がんを引き起こすというのは今では常識で様々な規制がなされていますが、この常識は勝ち取られたものだったのです。
健康格差 序章(福井チーム)
2/24開催
参加者:鈴木、加藤
疑問点・感想など
① 「コレステロールは文化によるストレスによるものであり、食事には関係ない」→ この研究結果が卵販売会社に引用されていたということ?
卵パックの紙切れ:自分が正しい知識を持っていないと流されてしまう。健康でそういうことが起こると、生命に関わる。
② 「トップ職の人はストレスのせいで心臓病リスクが高い」と思われていたが、本当は社会的地位が低い人の方が不健康だった。
③ 「健康は政治的だ」というのが印象的だった。Drとしては予防も大切。政治的に利用されるのは…
④ 人を診る:地域・社会・国を診ていくこと
⑤ 「回避可能な健康の不平等は不正義だ」 →健康は正義なのではなく、幸福であることが正義なのでは? 健康は目的ではなく手段では。
⑥ 社会的勾配。公務員とかで例えられていたが、国の文化も当てはまるのでは??
⑦ 研究を続けていたが、やはり大切なのは、行動!
沖縄のアルコール問題
沖縄フィールドワーク事前学習、3人目は東です。「沖縄けんこう21」の資料を見ていて気になった「働き盛りの/肝疾患死亡/自殺」の多さについて、アルコール問題という側面から調べてみました。
続きを読む近藤克則さんインタビュー
こんな記事がありました。
オフグリッド化する医療〜身体から環境へ、未来社会の健康づくり〜 | 一般財団法人 Next Wisdom Foundation ネクストウィズダムファウンデーション
健康の社会的決定要因が注目されるようになった経緯が解説されていますね。教養の授業っぽい。必読です。(他の記事も面白げ。)
個人的に大事だなーと思ったところのスクラップ
臨床医学では、ハイリスクな因子を持つ「人」はどういう人か、という研究がやられてきた。でも、実は健康な「まち」とそうでない所があることが分かった。どういう環境、まち、社会を作るのかによって、そこに暮らす人たちの健康水準がかなり違っている。
自己責任論を和らげる効果がありそう。
「地域によってボケやすさに3倍差がある」なんてことまだあまり知られていない。みんながそれを知れば、ボケやすいまちはイヤだと、騒ぎになって真剣に考え対応せざるをえなくなるのではないか。と考えて、健康格差の「見える化」を進めています。「見える化」は目的でなく、健康格差の縮小への合意を作るための手段です。
火付けの役割としての「見える化」。
うつには、結構、学歴が影響していて、高学歴の人はうつになりにくい。高学歴の人にだって悩みはありますが、いろんな問題解決方法や生き方のモデルを見てたりするので、これがダメなときにはこっちがあるとか、いろんな戦略で対処ができる。支えてくれる人も多い。たとえば、中卒の人って同窓会が小学校、中学校しかないわけですよ。高校、大学、大学院と進むとそれぞれ異なる人のネットワークが加わっていく。支えてくれる人が多い人は、うつになりにくく、回復しやすいことが分かっています。おそらく大学進学率が高い社会になるとうつも減り、より健康な人が多い社会になっていくと思います。
これは盲点でした。学歴は、職業選択上有利になるというような社会経済的な要因を介して身体的精神的健康にきくのかな〜と思っていましたが、進学で新しいつながりが作れる、元のつながりが「しがらみ」であればリセットできる、というソフトなメリットも確かにありそうですね。というか、なぜ沖縄の若者たちは、地元と暴力から抜け出せないのか? / 打越正行とかでまさに指摘されているところでした。
健康に良い環境がつくれれば、必ずしも一人ひとりが大きな努力をする必要はないわけです。暮らしているだけで、さほど意識しなくても健康になってしまう。これからは、そんなコミュニティや社会づくりを目指す「0次予防」の時代。
「健康になってしまう環境づくり」、「0次予防」 。キャッチーでいいですね。
(東)
沖縄の本土からの隔絶
沖縄事前学習シリーズ、1人目は小西くん。フィールドワークでも多分見にいきますが、基地問題について一言いいたいようです。沖縄は地理的歴史的に分断されているがゆえに本土から厄介ものを抱え込まされているという面はあるかもしれませんね。いわゆるNot In My Back Yard問題(NIMBY問題)。
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