沖縄の現在を知る
次回のつどいは沖縄ということで、貧困問題を中心に沖縄について知っておくとよさそうなweb記事や書籍をピックアップしてみました(自分が目についた範囲で)。
子どもの相対的貧困率30%、官民が取り組む貧困対策
・貧困の再発見
沖縄県知事インタビュー→翁長・沖縄県知事「でも、いま一番やりたいのは子どもの貧困対策」(湯浅誠) - 個人 - Yahoo!ニュース
「子どもというのは、それがどんなに厳しいものであれ、そのときに与えられた環境をあたりまえと思うものです。でも、大人たちがその上にあぐらをかいてはいけない。先人たちは、そうやって沖縄の復興を遂げてきたはずです。」
・沖縄モデル:行政・NPO・企業の協力体制
「小1で大学断念」を変えるため総力挙げる沖縄の人々(湯浅誠) - 個人 - Yahoo!ニュース
・『沖縄子どもの貧困白書』
書評→ [書評]『沖縄子どもの貧困白書』 - 野上 暁|WEBRONZA - 朝日新聞社の言論サイト
沖縄で生きること
・沖縄の少女たち 上間陽子『裸足で逃げる』
インタビュー→「裸足で逃げる」著者・上間陽子さん(琉大教授)に聞く〈1〉 子どもの悲しみ見過ごす社会 - 琉球新報Style - 沖縄の毎日をちょっと楽しく新しくするウェブマガジン。
「貧困はまぎれもなく暴力の問題だということ……暴力は、子どもや女性に向かいます。私が調査した女の子たちは、暴力や貧困の吹き荒れる家を、自分の意思で逃げたので、逃げた先で起こった事柄も、自分のせいだと思っています。」
対談→裸足で、いっしょに逃げる / 上間陽子×岸政彦、『裸足で逃げる』刊行記念トークイベント | SYNODOS -シノドス-
「岸 この本に出てくるようなしんどい状況にある子が身近にいたら、どう声をかけてあげたらいいのでしょうか。
上間 私は「これからも話を聞かせてね」と言います。悲しい話は、こちらも泣きながら聞いていることもあって、その時は、なぜ泣いてるのか説明します。「そういう出来事があったとは、大変だったね」とか、「よくこんな風に殴れるなって私は思う」って。そして、「これからもずっと聞いているね」と伝えます。」
・再生産の基盤としての<地元> 打越正行
インタビュー→ なぜ沖縄の若者たちは、地元と暴力から抜け出せないのか? / 打越正行氏インタビュー | SYNODOS -シノドス-
「『地元』というのは、仕事はもちろん、生活や余暇、家族関係やお財布事情や交友関係など、あらゆるものが筒抜けで抱え込まれる社会です。その分、いろいろな意味でしんどいのですが、沖縄の下層労働(建築業、風俗経営業、違法就労)の再生産に適合的です。」
・沖縄少年院から 武藤杜夫
インタビュー→ 「少年院を日本一の学校にする」 武藤杜夫(1) - 琉球新報Style - 沖縄の毎日をちょっと楽しく新しくするウェブマガジン。
「少年院に来る少年たちには、一流になる素質、大物になる条件が揃っている」
・傷つく沖縄、傷ついた治療者 東畑開人『野の医者は笑う 心の治療とは何か』
対談→ 鏡リュウジ公式サイト - オカ研「臨床心理士 東畑開人さんと「野の医者」を語ります【1】」
「病むことと癒されることのパターンが沖縄では普通に受け入れられているってことです。例えばね、ユタ(注: 沖縄のシャーマン)の方というのは一回心を病んで、ユタのところで拝んでまわってそのうちにユタに弟子入りして、最後ユタになったら治るというシステムがあるんです。」
沖縄は35%の人が肥満体
沖縄県は、健康長寿のイメージに反して、さまざまな健康指標においてもワーストを争う地域となっています。『健康格差』の視点からするやはり貧困が原因なのでしょうか。即断はできませんが、医療者が調査すべきこと、発言すべきこと、働きかけるべきことがたくさんありそうですね。
健康おきなわ21より
文責:東
PS:2018/1/20 沖縄の健康問題について
「様々な健康指標でワースト」と書きましたが、肝心の平均寿命、健康寿命はそれほど悪くないですね。
でも、こっちの論文では
やはり、平均寿命で下位ですね。異様に長いFig.1をみると、男女混合、男性のみだとワースト二位(ワースト一位は青森)。女性のみだとワースト5位。算出法が違うんだろうか。教えて賢い人。
まとめてくれてる、m3.comさん:https://www.m3.com/news/iryoishin/546578